女性生産者交流会を開催 島根県「天空の農場」を視察 

2017年9月7日

8月29日(火)~30日(水)の2日間に渡り、島根県浜田市で、パルシステムの青果・米・鶏卵の女性生産者や生協関係者が参加し、交流会を開催しました。
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北は北海道から南は九州まで、産直産地の女性生産者が一同に介するこの交流会は、今回で16年(回)目となります。産地と東京での交互開催で、今年は産地、やさか共同農場での開催です。18の産地から60名、及び、産直産地とパルシステム、組合員でつくるパルシステム生産者・消費者協議会(以下、生消協)の組合員幹事、パルシステムグループ職員など総勢72名が集まりました。

女性の力で産直を作り直す

やさか共同農場は、島根県西部の浜田市弥栄町にあり、山間部の不便な立地で有機農業を進めていることから「天空の農村」と称される産地です。青果を中心に、小松菜、ほうれん草、唐辛子、米、大豆、ポップコーンなど幅広い品目が栽培されています。地域における女性の積極的な雇用や、味噌や甘酒など加工品の製造に力を入れていることから、今回の訪問産地として選ばれました。

生消協の大津清次代表幹事(愛媛県・無茶々園)は「生消協は、生産者・消費者・事業者が対等な関係で一体となり、農業や産直を盛り上げていこうという、パルシステムにしかない活動です。インターネットの普及にともない、食品流通は新しい競争が加速しています。産直が始まって40~50年、世代交代にともない“産直を作り直す時代”になりました。夫や息子さんを励ます大きな存在として、学びと交流を深め、役割を発揮していただきたい」と、参加者に本会の趣旨を伝えました。

 やさか共同農場の佐藤大輔さん

やさか共同農場の佐藤大輔さん

産地紹介では、やさか共同農場代表取締役の佐藤大輔さんが登壇し、熱っぽく取り組みや思いを語りました。やさか共同農場は、大輔さんの父である佐藤隆さんら5名が、1972年に入村したのが始まりです。「行政と連携し、また独自でも、新規就農の受け入れを積極的に行なっています。当初よそ者であった私たちが条件不利地で有機農業を実現し、地域の活性化につながっています。私は30年後も農業がしたい。そのためのネットワークを広げ、子どもたちが『農業がしたい』と思う未来を残したいのです」。

男性の生産者に対して一言

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グループワークでは、自分の産地の特徴や生産物、男性生産者への意見など、9グループに分かれて意見交換を行いました。家族経営での賃金支払いの有無やパッケージデザインについて、外国人実習生の状況など、多様な話題に溢れました。「他産地の加工品開発について学ぶことができた」、「販路拡大に向けたアイデアがわいた」、「産地同士で学習会をし、交流する予定が立った」など発展的な報告がされました。ほかにも「かつては姑に気を遣っていたのが、(農村を出て行かれないよう)お嫁さんに気を遣う時代になった」、「若いお嫁さんの鬱憤を晴らす場を、たまには設けてあげないと」といった後継者の妻に配慮する発言も見られました。

また、男性の生産者に対しては「面積を拡大することばかり考えるのはやめてほしい」、「機械のメンテナンスばかりでなく、女性への目配せもして欲しい」といった意見が出され、会場は拍手と賛同に包まれ、盛況のうちに閉会しました。

生消協副代表(消費者幹事)であるパルシステム群馬の吉田澄子さんが最後にあいさつし、「パワー溢れる会場の雰囲気に活力をもらいました。産直産地の魅力をより多くの人に伝えられるよう、広報物も工夫していきたいと思います」と話しました。

新規就農者、味噌加工場を訪問

翌日は生産者である小松原修さんの小松ファームのハウスや選果場を視察しました。アブラムシの除去や生育サイクルなど、有機農法を営む上でのさまざまな工夫について質問が飛び交いました。ついで新規就農者である高橋伸幸さんの農場も視察し、地域の人との連携やコミュニケーションを図りながら、夫婦で協力して農業を営んでいる状況をヒアリングしました。

また、やさか共同農業の味噌加工場を見学し、甘口と中辛口2種の味噌のつかみ取り、食べ比べを行いました。

全部で38棟ある小松ファームのハウス

全部で38棟ある小松ファームのハウス

ていねいに整備された高橋さんの農場

ていねいに整備された高橋さんの農場

青空の下で味噌のつかみ取り体験

青空の下で味噌のつかみ取り体験