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憲法学習会「日本国憲法の基礎と今日的課題」開催 くらしに引き寄せて憲法の意味を考えよう

2016年10月19日

パルシステム連合会は10月17日(月)、東京・新宿区の東新宿本部で学習会「日本国憲法の基礎と今日的課題」を開催しました。

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日本国憲法成立の意味と必要性

昨年9月に成立した安全保障法案には、多くの憲法学者、法曹関係者が違憲の見解を示しています。パルシステムでは、日本国憲法についてこれまで以上に理解する必要性が高まっているとの認識から、学習会を企画しました。

10月17日(月)に開催した憲法学習会には、弁護士で日弁連の憲法問題対策本部副本部長を務める伊藤真氏を招き、憲法制定の目的や、その必要性、法律との違いなど基本的なことについて学びました。パルシステムグループの役職員や関係者など約100名の参加がありました。

「憲法の理想」に現実を近づける努力を

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伊藤氏は「一人一票実現国民会議」の発起人であり、弁護士有志と「安保法制違憲訴訟の会」を立ち上げ、執筆、講演と日々奔走しています。冒頭、「どんなに正しい目的を掲げても、戦争だけはいけない、という信条です」と自らを紹介しました。

安全保障関連法案については「国防軍として、正規の軍隊で戦う国になる」ことを表明した、と指摘し、憲法改正について説明しました。憲法改正には各議員の総議員の3分の2以上の賛成で、国会がこれを発議し、国民に提案して承認を得なければなりません。その承認として国民投票が行われ、改正には過半数の賛成を必要とします。

「有効投票の過半数、というのがポイントです。投票率がたった20%であっても過半数に達せば『改正』となります。改正に有利に働くようになっているのです」「私たちは政治や憲法に無関心でいられても、無関係ではいられません。政治とは、限られた資源をどう分配するかを決めるものです。選挙に『行っても変わらない』と『行かなくても変わらない』はイコールではない。スポーツの練習を怠るのと同じように、行かないとじわじわ悪くなり自らに降りかかってくるのです」と話しました。

日本国憲法の目的や意義については、反戦への決意と主権国民をうたっていることに触れつつ「多数意見が常に正しいとは限らないし、多数意見でも奪えない人権や平和といった価値があります。これをあらかじめ決めておくのが憲法であり、権力に歯止めをかける機能なのです。法律は国民をしばり、憲法は国をしばるのです。本来国民には憲法を守る義務はなく、政治家などに守らせる責任があるだけなのです」と指摘しました。

今後の国民投票や選挙で重要なこととして「すべての国民は個人として尊重され、“自分の思う”幸せ、になる権利があります。個人のために国があり、国のために個人があるのではありません。それを憲法が『価値』としています。今私たちに必要なことは、覚悟を決めること。国は与えられるものでなく、私たちが創り上げるものです。先の戦争で周辺国へ与えた加害の歴史を学び直し、知性と理性で人権を乗り越え、今を生きるものとしての責任を果たしましょう」と投げかけました。

今何をすればよいのかという問いかけについては「自分はこう思うということを話題にするよう努めてください。それから、メディアでよい記事を見つけたら、『良かった』と意見を伝えてください。ときには組織力を用いた批判のクレームが殺到している場合もあるなか、記者や制作者に大きな勇気を与えます。ほめて育てるのは、子どもだけではないのですね」と話し、会場からの拍手で締めくくられました。